冴島神社の狐様

「はぁっ、はぁっ・・・・・・」



数分後、怜は息を切らしながら宗雄のあとを追いかけていた。



宗雄の歩くルートは、怜の予想を大きく超えていた。



細道に入ったかと思えば、コンクリートの塀を乗り越える。



その塀を伝って今度は屋根によじ登る。



まるで猫が通るような道を、宗雄は難なく歩いて行った。



「ちょっと、もう無理かも・・・・・・って、え?」



大きく深呼吸し視線を戻すと、宗雄はもういなくなっていた。



「ここまで来て見失うとか、まじで・・・・・・?」



怜は思わずその場にしゃがみこんでしまう。



ふと周りを見れば、知らない景色。



「なんでこんなとこまで来ちゃったんだろ」




途方に暮れていると、突然、怜の耳元に微かに誰かの声が聞こえてきた。