(そろそろ、かな・・・・・・)



夕方、怜は学校が終わったにも関わらず、校門の前で1人、時計を気にしながら誰かを待っていた。



すると、昇降口から歩いてきた友達が、怜に声をかける。



「あれ、怜まだ帰んないの?一緒に帰る?」



「ごめん、今日ちょっと待ってる人いるから...」



「じゃあ、しょうがないね。バイバイ!」



「うん、また明日!」



友達に手を振り返し、視線を戻すが彼、冴島宗雄はまだ来ていなかった。