「そうだな。和果子も会いたがってたって、伝えとく」 「うん……」 少しだけ寂しげな雰囲気をまとったその声に、しかし宮崎は気がつかない。 縁側から見える空にスッと視線を移して、ここにはいない彼女の事を考えているであろうその横顔に、和果子はそっと目を伏せる。 俯いたその視線の先に、そっと布巾が差し出された。 僅かに顔を上げれば、祖母が微笑んでこちらを見つめている。 その布巾を受け取って指先を拭った時、切なさと苦しさがどっと押し寄せてきて、ほんの少しだけ涙が出そうになった。