翌日。学校の昼休み。



「結茉。今日、弁当は?」



「…あぁ。真紀ちゃんたちと食べるから」



「そか。んじゃ、俺は鞠子先輩のところ行ってくるわ」



馨は、私にそう一声かけると、鞠子先輩に会いに足早に教室を出ていく。


そんな彼の後ろ姿を見つめ、


…いちいち、私に声かけて行かなくてもいいのに。


私と鞠子先輩だったら、どうせ鞠子先輩を選ぶんでしょ?


と、そんなことを考えてしまう。


あぁ~もう。本当に私、性格悪い…。そんなこと考えたくないのに。


自分の席でそっとお弁当を広げ、私は周りに気づかれない程度にそっとため息を溢す。


馨には先ほど、真紀ちゃんたちとお昼を食べると言ったが、実は今日、真紀ちゃんも百合絵ちゃんも委員会でいない。

と、言うわけで私は、ぼっち弁当だ。


万純の所、行こうかなって思ったけど…昨日のこと聞かれたらまだ、なんて説明すればいいかわかんないし。



今日は、万純への報告も考えつつ、1人でゆっくりお弁当食べよう。



そう考えていた。