「…結茉ちゃん、起きて。次のバス停で降りないと」


そっと肩を揺さぶられ、目が覚めた。


「…っ、え?万里くん!…ゴメン。私…寝ちゃってた」


バスの電工掲示板を確認すると、確かに次が私の降りる最寄りのバス停。


慌てて、忘れ物がないかチェックする。


「ゴメン。。もっと早く起こせばよかったね…結茉ちゃんがあんまり、気持ち良さそうに寝てるもんだからなかなか起こすタイミングつかめなくて…」


と、申し訳なさそうに万里くんは呟いた。


「そんなことないよ!逆に起こしてくれてありがとうだよ!1人だったら絶対寝過ごしてたと思うし…万里くんいてくれてよかった」


ニコッと、微笑み私はお礼を述べる。


それと同時に


『次は、桜川。お降りの方はお知らせ下さい』



私が降りるバス停のアナウンスが流れ、私は、近くの停車ボタンを押した。