ー万里side
妹の万純に頼まれ、万純の友達、香住結茉ちゃんのために流れで合コンを開くことに。
最初は、俺も気が乗らなかったけど、俺自身もついていくことを条件に承諾した。
結茉ちゃんを無事に送り、自分の家に帰る道の途中、
…ったく、万純も余計なことを…。
心の中で妹に悪態をつきながら、もと来た道を戻る。
そして、そのままイライラした状態で家の玄関を開けると、
「万里。さっきのアレは、もしかして…結茉のこと気になってるんだ??」
ニヤニヤと、楽しそうにほほえむ妹の万純が待ち構えていた。
うわぁ…ウザッ
「何その嫌そうな顔。そんな顔してたら結茉に嫌われるよー?結茉の前で紳士ぶっちゃってさ、笑いこらえるの必死よ、こっちは」
「……うるさいよ、俺は本気だから。邪魔すんなよ」
それだけ言って、未だに肩を震わせる万純を無視して、自分の部屋へと向かうために階段を上る。