おそるおそる、未だに目を見開いて驚いている彼に私は、問いかける。
すると、
「いや、ゴメンね。そっか。君が結茉ちゃんか~、万里から話は聞いてたよ。そっかそっか。……つか、こんな可愛い子だったんか…アイツもすみにおけないなぁ」
最後の言葉は小さくてあまり聞き取れなかったけど、あはは、と、何故か楽しそうに笑う健吾くん。
「…そっか。万里くんから聞いてたんだね」
「そうそう。結茉ちゃん俺らの中じゃ、有名人。だって…あの万里がっ…って!」
そこまで言った健吾くんは、急に前のめりに倒れそうになり、危うく顔面から突っ込むところだった。
どうやら、誰かが思い切り後ろから彼を蹴り上げたみたいだ。
一体…誰が…
そう思って、私が後ろを振り返ると、
「…おい、健吾…余計なこと言わないって言ったから今日連れてきたんだけど…約束忘れたのかな?」
…え?
そこには、爽やかな笑みを浮かべる万里くんの姿があった。



