「お姉ちゃんばいばーい」
降りる際、男の子は、元気よく手を降ってくれ、お母さんも笑顔で頭を下げてくれる。
「バイバイ」
と、私も笑顔で手を振りかえし、二人の姿を見送った。
なんか、ちょっと嬉しいな。
飴1つであんなに喜んでもらえるとは思ってなくて、嬉しくて自然と笑みがこぼれた。
その時
「次は、春富士駅前、春富士駅前。お降りの方はお知らせください」
私が降りるバス停のアナウンスが聞こえてくる。
あ、降りなきゃ。
そう思い、停車を知らせるためのボタンに手をかけた瞬間、
~♪
私が押すより、少し早くボタンを押されてしまった。
…たぶん、後ろに乗ってる人だよね。
先程の親子連れが降りた今、バスの中には運転手さんを除けば、私と後ろの席に座っている同い年くらいの男の人しかいない。
ちらりと、後ろを振り向くと、懸命にスマホをいじってる姿が目に入った。



