「今更ですけどよかったんですかね…私たちだけで決めちゃって…」


一応、別の学校の万里くんは、皆に行くところは任せると言ってくれていたのだが、結局、馨には声をかけず二人で決めてしまったことがちょっと気になっていたのだ。


すると、


「大丈夫だよ、私が行きたいところなら馨はどこでもって行ってくれたし」


ニコッと、可愛らしい笑みを浮かべ、微笑む鞠子先輩。


「そうなんですね…。なら、大丈夫ですね…」


「ふふ、馨驚くだろうなぁ。実はね、まだ遊園地に行くことは秘密にしてるの。隣の県までくらい行くよーってだけ話してあるんだ、楽しみだね、結茉ちゃん」


「はい、楽しみです」


と、言いつつも実は、あの万里くんと校門でのいざこざ以来、馨と面と向かって話すのは久しぶりで…廊下や教室ですれ違った時に挨拶くらいはしてたけど…。


正直、少し緊張している。


それに、


万里くんと馨って…あんまり仲良くなさそうだしなぁ


この前の一見を考えると、そう感じてしまい、ちょっと心配な所もある。