「まゆみさん、遥が冷たいの。

助けて!!」 



叫んでも聞こえない。


何度も、おいかけて叫んだ。



「気づいてよ。


もうすぐ、移植なの。


遥は、幸せにならなきゃいけないの。


この声が、届いてよ!!」




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「今、誰かが助けてッて言った気がする。


まさか‥‥‥‥遥ちゃん‼」



花園まゆみは、小さく呟いた。


足早に駆けていく。



あたしの声が届いた??


初めてあたしの声が届いた。