「まったく、あんたって子は。恥ずかしいわ。


けど、明るくて優しくて、自慢できるいい子に育ってくれた。

わたし、嬉しいのよ」


母親の真っ直ぐな言葉に、泣きそうになった。


『私、トイレいってくる』


くるり、と、背を向けてドアまで歩く。


1人で大丈夫か、という母親にニコリ、と笑い"ありがとう"と言って部屋を出た。