『まゆみさん、どうしたの?』



血相を変えたまゆみさんは、私の肩をつかんで震えた声で言った。



「遥ちゃん、あなた………


誰と話してるの?」


誰とって―――――――



『美咲と、ね、美咲。あれ?美咲?』



いたはずの美咲が、そこには居なかった。

「さっきから、誰もいないわよ。


遥ちゃん、美咲ちゃんはたしかに居たわ。


この、101号室に。でも、、もういないのよ。


美咲ちゃんは――――"死んでる"のよ」