「ごめんなさい、聞くつもりなんかなくて……」
それだけ言うと、茜は走っていく。
「あか……夕凪!」
俺はこんなときも、部下に知られるわけにはいかなくて。
〝茜〟とは呼べない。
本当は、茜にすぐに駆け寄って、抱きしめて、涙を拭ってやりたいのに。
絶対に泣いてるって分かるのに。
でも、ここにいる部下の林田のことを放っておくこともできなくて。
「あれ、茜ちゃんなにか落としていったけど、須坂さんへの差し入れかな?」
「あー……俺が残業なるからなんかもってきてくれるって言ってた」
林田が拾った紙袋を受け取りにドアへと歩く。
「なんか変なところ見られちゃったなぁ」
照れくさそうにそう言って、俺に紙袋を差し出す。
「とにかく、お前はもう帰れ」
紙袋を受け取りつつ、そう林田に告げる。
「え……?」
「お前がここにいることを悲しむやつが俺にはいるから。ごめんな」
林田の気持ちが俺に向いているなら、こうして誰もいない部屋に二人きりでいることなんてできない。
それだけ言うと、茜は走っていく。
「あか……夕凪!」
俺はこんなときも、部下に知られるわけにはいかなくて。
〝茜〟とは呼べない。
本当は、茜にすぐに駆け寄って、抱きしめて、涙を拭ってやりたいのに。
絶対に泣いてるって分かるのに。
でも、ここにいる部下の林田のことを放っておくこともできなくて。
「あれ、茜ちゃんなにか落としていったけど、須坂さんへの差し入れかな?」
「あー……俺が残業なるからなんかもってきてくれるって言ってた」
林田が拾った紙袋を受け取りにドアへと歩く。
「なんか変なところ見られちゃったなぁ」
照れくさそうにそう言って、俺に紙袋を差し出す。
「とにかく、お前はもう帰れ」
紙袋を受け取りつつ、そう林田に告げる。
「え……?」
「お前がここにいることを悲しむやつが俺にはいるから。ごめんな」
林田の気持ちが俺に向いているなら、こうして誰もいない部屋に二人きりでいることなんてできない。



