365日、いつまでもふたりで

「竜くんが知られたくないところだと思う」



他になにを話していたかなんて知らない。
でも、竜くんはあたしと別れるつもりはなさそうだ。
だとしたら、あたしに聞かれたくない内容だろう。



「えっ……と、ごめん」


「ごめんで済むの?」



謝るだけってことは、言い訳もするつもりがないのだろう。



「え?」


「言い訳はしてくれないの?」



できればして欲しかった。
言い訳をしてくれればあたしはそれを信じるから。



「や、言い訳もなにもないだろ」


「そっか……」



あたしはそこで席を立ち上がる。



「茜?」



立ち上がったあたしを怪訝な顔で見つめる。



「帰るね。あ、これ」



財布からお金を出して、テーブルの上に置く。



「え?茜?」



竜くんが戸惑いの声を出してるけど、そんなこと気にしていられない。



「今までありがとう」



別れを告げられたわけではない。
それでも、このままなんてないから。