その恋、記憶にございませんっ!

「蘇芳様も所詮は、男。
 私と似たようなものでしょう」

 どのようなものですか。

「それなのに、夜の街で引っ掛けて、偽の婚姻届まで作ったのに、朝までなにもしないなんておかしいですっ」

 解せませんっ、という宮本に向かい、

「あのー……真実はどうだか、よくわかりませんが。

 とりあえず、宮本さんが悪い男だって言うのはわかりました」
と唯は呟いた。

 っていうか、さっき、蘇芳様はそのような方ではないと言ったくせにな。

 なにか宮本さんらしくもなく、取り乱しているような、と思いながら、その様子を眺めていた。