その恋、記憶にございませんっ!

 つい、可愛いところもあるじゃないか、と思いながら見送っていると、

「頑張ってください、慎吾課長っ!」
という声が後ろからした。

 瑞穂と千花だ。

「大丈夫ですっ。
 課長は格好いいですっ。

 今の人にも、あんまり負けてませんっ」

 あんまりか……。

 女子、包み隠さないな……と思っていると、瑞穂が拳を作り、言ってきた。

「私たち慎吾課長を応援します。
 俄然面白くなってきましたしっ」

 ……最後の一言はいらないよねー、と思いながらも、一応、
「ありがとう……」
とだけ言っておいた。