不意に頭を優しく撫でられた。

あたしの大好きなその大きい手で。

胸がとくんと飛び跳ねる。

相変わらず真っ赤なあたしの顎を、くいっと上げる戸崎。

上げられた視線の先には戸崎の綺麗な瞳があって。

甘くて熱っぽいその瞳を見ると、身体中からきゅんと甘い音が聞こえてくるようで。

吸い込まれたように視線を離せなくなる。






「あーもう……すげぇ好きだ」




戸崎は頰を染めたまま、低く呟く。




「絶対、他の男なんかに渡さねぇから」




そう言って、唇を重ねる戸崎。

街行く人がいるというのに。

まだまだ辺りも明るいというのに。

あたしたちは、とろけるようなキスを交わした。





触れれば触れるほど、溺れていく。

好きという気持ちには、限度がないかと思えるほどに。

あたしは、戸崎にどこまで堕ちていくのだろう。