時間はゆっくり過ぎていき……



柚ちゃんが作ってくれたおかずの残りを食べて……


舞さんから心配のメールが来て……




そして、とうとうその時間を迎える。

テレビには緑色のピッチが映り、スタジアムは相手の色で埋められる。

解説者の声が流れ、あたしはテレビから目が離せなくなった。






いつもの10番ユニフォームを着た戸崎。

その戸崎の横に、9番の剛君が立つ。

剛君を見て、思わず目を背けてしまった。

剛君とは二日ほど音信不通だが、あたしのことを忘れてくれたのだろうか。

あたしは戸崎と二人で仲良く過ごしたい。