余計な心配をするあたしに、戸崎は告げる。 「だいたい練習は二時間だからな」 「は?」 「それ以上やって、身体に負荷をかけすぎてもいけねぇだろ」 戸崎は特に気にしていなさそうに言ったが…… 二時間!? たったそれだけでいいの!? あたしは耳を疑った。 「あんた、いつかツケが回るよ」 「仕方ねぇだろ。 クラブでそう決められているんだから」 そうなんだ。 じゃあ、戸崎がサボっている訳ではないんだね。