あたしは戸崎と手を繋いで帰った。

大好きな戸崎に身を寄せるあたしの髪を、梅雨独特の生温い風が揺らしていた。





戸崎と会った三月。

戸崎に溺れていった四月。

ようやく結ばれた五月。

そして今、六月が終わろうとしている。

戸崎と会って四ヶ月が経とうとしていた。

この四ヶ月で、あたしの毎日は激変した。

こうもあたしを満たして幸せにしてくれるのは、戸崎だけだ。






「あの……ごめんなさい」




あたしはぎゅっと戸崎の手を握りしめたまま言う。




「戸崎のこと、酷く言って。

剛君……もっと気をつけるから」