あぁ……頭が痛い。 剛君に対する気持ちはもちろんないが、昔の戸崎を思い出してしまう。 戸崎が変わってくれて、本当に良かった。 あたしはわざと、剛君を避けるように道の脇を歩いた。 そして、何事もなかったかのように走り出そうとしたが…… 「あ!みどりがいた!!」 その言葉に飛び上がった。 最悪だ、チャラい剛君に見つかるなんて。 あたしは、剛君なんかに構っている余裕はない。 戸崎のもとに急がなきゃ!