マキはその白くてネイルの光る手を組み、上目遣いで俺を見る。 そんなマキに聞いていた。 「マキは、俺じゃなくて柊でもいいのかよ」 「いいよ」 彼女はそう言って楽しそうに笑った。 「だって柊、かっこいいし上手いし」 その言葉に、怒りすら覚えた。 なんでみんな、柊なのかよ。 俺じゃ駄目なのかよ。 そしてあいつは女に興味がないふりをして、女を食いまくっていたのか。 俺は拳を握りしめていた。