「璻、・・・・・・・やっぱりなんでもない。」


「・・・・・・疲れたからもう、寝よ。」


「うん。そうだね。」


私が立ち上がると、後ろから璻に抱きつかれた。


「璻?」


「・・・・・・・・・・ありがとう。怜香。」


「うん。どういたしまして。」


やっと、璻の心に踏み込めた。


そんな感じがした。


そして、初めて気づいた気持ち。


璻のことが好き。


伝えようと思ったけど、今じゃない。


私にはちゃんと解決しないといけない理由がある。


明日、家に帰ってちゃんと話そう。


私の気持ちを分かってもらいたい。


ちゃんと話し合わないと、家族が家族じゃなくなる。


そう思わせてくれたのは璻。


全部、璻のおかげだよ。