「私もね、最初不良だって思ったの。でも、璻のことを知る度にどんどんイメージが変わっていったの。・・・・・妹思いで、優しくて、着物が好きで、友達が好きで、料理が下手で、髪乾かすの上手くて、三つ編みが得意。璻のいい所も変なところも知れた。私は分かってるつもりだよ。璻のこと。だから、私も信じるから、絶対そんな冷たいこと言わないから、私のことを信じて。遼君も。少しずつ、人を信じていこう?誰も信じないなんて悲しいよ。」


私がそう言うと璻の目から涙がこぼれ落ちた。


「・・・・・・・私は璻に本当の自分を見せることが出来た。・・・・・・・璻も私に本当の心を見せて。」


私は璻に抱きついた。


璻は私の肩に頭を置いて泣いた。


今までの思っていたことが溢れ出してるんだ。


泣きたかったのに、泣けなかったんだと思う。


璻の弱い所を初めて見れた。


私は璻の頭をぽんぽんと撫でる。


璻にやられると落ち着くから、今日は私がしてあげる。