どうして君を好きになったんだろう

私が、璻に?


「やきもち妬くってことは、分かるんじゃない?」


やきもち。


璻がいなくなったから?


離れていきそうだったから?


「・・・・・・・・私、璻が好き。」


言葉にするとストンっと心に落ちてしっくりくる。


「うん。そうだね。」


私、璻が好きなの?


「・・・・・好きだとやきもち妬くの?瑚春もやきもちする?」


「うん。するよ。好きな人にね。」


「瑚春は・・・・・遼君が好き?なの?」


「・・・・・・うん。残念ながら一目惚れだよ。」


ちょっと恥ずかしそうに口を押さえて言う瑚春。


「素直に喜べば良かったんだけどね。今日、遼が来た時。・・・・・でも楽しかった。」


「私も、璻といるの楽しかった。」


その時、夜空に大きな花火が打ち上がった。


「「きれーーーーい!!」」


私達は興奮して大きな声で叫んでしまった。


それからはずっと空だけを見ていた。


花火が終わると瑚春が私に言った。


「元カノなんて気にしないでいいよ。璻君が元カノのことどう思っているか分かんないじゃん。」


「・・・・・・うん。ありがとう。」