どうして君を好きになったんだろう

「怜香?大丈夫?」


「え?どうして?」


「・・・・・・・・泣いてるよ。」


頬に触れると濡れていた。


あれ?本当だ。


なんでだろう。


「あれ?なんでだろう。何もしてないのに。」


勝手に涙が出る。


「・・・・・・怜香。花火、見に行こっか。」


「うん。行こっか。」


私は涙をふいて花火が見えるところに行く。


人も少なくて良く見えると思う。


「怜香。何かあったの?璻君と。」


ベンチに座りながら瑚春が言った。


「あっ、璻のこと聞いたんだ。」


「うん。・・・・・・・一緒に住んでるって聞いたよ。」


「そっか。・・・・・・・なんかごめんね。」


「怜香、私のこと頼ってよ。私じゃ頼りないの?」


瑚春が涙ぐんで言う。


「違うよ。・・・・瑚春に心配掛けたくなかった。だから言えなかった。・・・・・でもその時、璻が助けてくれたの。」


私は親と喧嘩したこと、家出したこと、璻が助けて、今一緒に住んでいることを話した。


瑚春は泣きそうになりながら私の話を聞いていた。