どうして君を好きになったんだろう

「じゃあ次は浴衣だな。はい、これが怜香ちゃんのね。ちなみに璻のお気に入りー。」


渡された浴衣は紺色に色んな花が書かれているもの。


それに黄色の帯を合わせるらしい。


「綺麗だね。・・・・・私に似合わないと思うよ。」


自信なさげに浴衣を見ていると璻にデコピンされた。


「それは着てみてから言えよ。ほら、遼。やっちゃて!!」


「はーーーい!じゃあ怜香ちゃんやるよー!!」


そう言うと私の服を脱がせようとしてきて、私は慌てて逃げる。


「待って!!浴衣途中まで自分で着るから!!」


そう言って部屋に戻ると浴衣の帯を結ぶ手前まで自分でやった。


つまり、羽織っただけ。


「あの、ここから分かんない。」


リビングに戻って2人に助けを求める。


「そんなことだと思ったよ。ほら、こっち来て。・・・・・あっ、心配しなくても変なことしないから。」


遼君の言葉あんまり信用ならないんだけど。


それに気づいたのか璻が私を見て言った。


「大丈夫。着付けのことになるとガチだから。」