外はもう暗くなっていて段々肌寒くなってきた。


私は気にせず話を続ける。


「さっきね、本当の私の気持ちをお母さんに言ったら怒られた。そんなの分かってたけど、お父さんが帰ってきて、私がそんなこと言い出したのは育て方が悪いんだって、お互いに私のことを擦り付けあって。・・・・・結局みんな私のことを見てくれてなかった。悲しいって言うより、失望？なんて言ったらいいかな・・・・・。とにかく耐えられなくなって、もう私は操り人形じゃないって言って家出して来ちゃった。それだけ、だよ。」


私が話終わると璻は顔を顰めて私のことを見る。


「え？璻？」


私がどうしたか聞こうとすると腕を引っ張られて璻の胸に飛び込んだ。



「なんで、なんで笑ってんだよ。・・・・本当はもっと泣きたいくせに。・・・・・いつまでもそんな作った笑顔で笑ってんな。」


抱きしめられて、私はまた涙が出てきた。


声を出して泣く私を璻は何も言わず抱き締め返してくれる。