どうして君を好きになったんだろう

「怜香?ここじゃあれだからちょっと移動するぞ。」


そう言って私の手を繋いだ璻は歩き出す。


私は何も言わずあとを付いていく。


着いたのはマンション。


「ここって、璻の家?」


「あぁ。いつもは遼ぐらいしか来ないけどな。今回は特別だ。」


そう言って部屋まで案内してくれた。


「おじゃま、します。」


部屋の中はすっきり片付いていて、家具も必要な物しかない。


「そこのソファに座ってて。」


璻はキッチンに行ってサイダーを出してくれた。


「ありがとう。」


サイダーはスッと体の中に入って、少し涼しくなった。


璻はエアコンをつけて私の隣に座る。


「・・・・・・・・あのさ、ちょっと挨拶してきていい?」


「挨拶?」


私は璻の後ろをついていくとそこには、仏壇。


「もしかして、璻の両親?」


「うん。そうだよ。」


私は璻の後ろで手を合わせた。