今更になって、本当にこの大学にしていいのか悩んできた。
そんなことお母さんに言ったら怒られるけど。
別に大学に行くのが嫌なんじゃない。
ただ、大学に行って私は最終的に何になりたいのかなって改めて思った。
何か目的があって大学に行くのと、目的無しで行くのはちょっと違うんじゃないかなって思って。
私はそんなことを考えながら家に帰る。
「ただいま。」
「おかえりなさい。」
「はい。これ。模試の結果。」
私はリビングに入って早々お母さんに渡した。
「数学は点数を戻したわね。でも、これで満足しちゃ駄目よ。受験の時まで気を抜かないでやりなさい。いい大学に入ればいい所に就職出来るんだから。」
「・・・・・・・・私が本当にしたいことって何だろ。」
「え?」
ぼそっと言った独り言をお母さんに拾われた。
あぁ、やばいかも。
「いや、その、・・・・・・・今まで勉強してきたけど、私が本当にやりたいことって何なのかなって思ったの。それに、何の目的も無く大学に行ったって意味無いんじゃないかなって思って。」



