どうして君を好きになったんだろう

生徒会に向かう途中あちこちでこそこそと噂する声が聞こえる。


「怜香ちゃんと一緒にいる人だれ?」


「彼氏とか?いや、そんな分けないよな。」


「なんかチャラくない?ピアス付けてるし、怜香ちゃん大丈夫なのかな?」


私に聞こえてるんだからきっと璻も聞こえてるはず。


でも璻は何も言わず私の横を歩く。


「あっ、ここだよ。ちょっと待ってて。」


私は生徒会に置いてたスクールバックの中から本を取り出して璻の元へ戻る。


璻は生徒会の中にある写真を見ていた。


「お待たせ。はい、これ。」


「あぁ、さんきゅ。・・・・これって怜香?」


璻が指さしたのは今の生徒会役員の集合写真。


真ん中に生徒会長で、その横に副会長の私ともう1人の副会長。


その後に会計や書記が並ぶ。


「うん。そうだよ。・・・・・何かした?」


「・・・・・・・・いや。なんか、これ怜香じゃないみてぇ。」