もう、見てられなかった。


あんな約束なんてもうどうでも良かった。


必死に泣きそうになるのを堪えて謝る怜香を見ているのがキツかった。


これ以上悲しい顔をさせたくなかった。


小さい声で別れを言った怜香を俺は引き止めた。


そしてそのまま抱きしめた。


前よりも弱々しく見える怜香を強く抱きしめた。


怜香は小さい声で俺が分からないと言った。


当たり前だ。


俺は怜香の手を握って走り出した。


どこか、ちゃんと落ち着いて話せる場所に行こうと。


俺は駅近くの公園に向かった。


立ち止まると怜香が肩で息をしている。


・・・・・・・目には涙が溢れていた。


あぁ、結局怜香を泣かせるのは俺なんだよな。


怜香の落ち着いたところで俺は怜香に話した。


「ごめんって言ってもなんのことって感じだよな・・・・・・・・今から話すこと聞いてくれる?」


「・・・・・・・うん。」


怜香はそう言ってベンチに座った。


俺は間を開けて隣に座る。