合格発表から2日後、卒業式が行われた。


璻達も今日が卒業式らしいって言うのを瑚春から聞いた。


「えっ、じゃあ告白の返事してくれなかったの?」


「うん。どうしたらいいのかなってずっと思ってて。・・・・・・・・でも、考えても本人が言わない限りどうにもならないよ。だって、・・・・・・・・まだ好きなんだもん。」


私は卒業式当日、自分の机に座って瑚春とこないだのことを話していた。


「そっか。・・・・・・・でも、諦めなくていいよ。無理してまで。」


「えっ?」


「無理に諦めようとすればするほど出来ないよ。だから、自然と諦められるまで好きままでいいじゃん。・・・・・それに、友達なんでしょ?」


「・・・・・・そうだね。友達だもんね。」


「今はどっちかっていうと、こっちの方が大切なんじゃない?」


そう言って私の机の上にあった紙を見せた。


私は卒業式で卒業生代表の挨拶をすることになったんだ。


「そうだった。先生とちょっと打ち合わせしてくるね。」


そう言って教室を出る。