「俺の方こそありがとう。怜香のことも応援してる。・・・・・・またなんかあったら連絡するな。」


「・・・・・うん。私もするね。じゃあ、またね。」


「おぅ。またな。」


家の前で璻が見えなくなるまで立っていた。


見えなくなった途端、涙が溢れた。


どうして?


なんで言ってくれなかったの?


私、どうすればいいかわかんないじゃん。


振ってもくれないのに、私の気持ちほっとくなんて酷すぎる。


なんとか言ってくれればいいじゃん。


玄関の前で泣いていると突然ドアが開いた。


「えっ!?怜香!?どうしたの?」


「・・・・・なんでもないよ!!受かったのが嬉しくて泣いちゃった。今中に入るね。」


お母さんがまた家の中に戻っていくと、私は涙を拭いてドアを開ける。


璻のことも諦めないといけないのかな?


合格した嬉しさと、璻が答えてくれない悲しさで胸がいっぱいだ。


これからどうすればいいのかな。


・・・・・・・・・・だめだ。


今日はこれ以上考えないようにしよう。


どうしようもない気持ちだけが私の中に残った。