勉強だって得意じゃないし、毎日を楽しく生きれればそれだけでいいと思っていたから。


遼とバカみたいに過ごせればいいって思ったから。


そして、高校に入ってから俺は茶色に髪を染めた。


それを見た遼も髪を染めた。


俺達の周りにもそういう奴はたくさんいたから学校の中では全然目立たない。


でも、1歩学校を出ればすれ違う人に指をさされ噂される。


別に悪いことなんてしてないのに見た目だけで判断される。


自分の好きな格好をして何が悪い。


「璻?なんか怖い顔してんぞ?」


考え事をしていた俺の顔が険しくなっていたのに気づいて遼が言う。


「・・・・・・・・・いや、ちょっと考えてただけ。」


「なんかあったら相談乗ってやるからよ。1人で・・・・・・あん時みてぇに1人で抱え込むなよ。俺はお前のことは裏切らねぇからよ。」


「あぁ。ありがとう。」


遼が言った、俺は裏切らない。


遼は俺が人を簡単に信じられないって知っている。