「別に伝えるのはいいじゃん。」


「いや・・・・・・俺が会いたくなるから。もし、伝えて、駄目だったらそれはそれで今まで通り友達っていう関係になれる。でも、もし、もし、怜香が俺と同じ気持ちなら、会いたくなる。周りの目なんか気にせず会いたくなる。でも・・・・・それは怜香にとって駄目なことだから。怜香の将来を俺のどうでもいい噂で駄目にしてほしくない。」


瑚春と遼は黙って俺の話を聞いてくれた。


瑚春は時折泣きそうになりながら頷いてくれた。


俺だって、・・・・・・嫌なんだよ。


でも、それ以上に怜香の将来の方が大事だ。


「それにさ・・・・・・俺、やりたい仕事見つけたんだ。今の俺の成績じゃ全然無理だし。だから、お互い勉強に集中出来るいいチャンスだろ?」


そう言って笑うと遼が驚いた顔をした。


「やりたい仕事?・・・・・・それって何?」


「怜香に絶対言わない?」