「あんな体で真っ赤になるとか、有り得ないよ」 信じられないという目を平助に向ければ、平助は体を起こして恥ずかしそうに頭を掻いた。 「だってさ、体の良し悪しはともかく可愛いじゃん。あの子」 可愛い……? 俺はそう思わないけど、確かに可愛い部類に入るかもしれない。 何せ──。 「名前だけでなく、顔も似てるよね。ひまりさんに」 土方さんといい仲の芸妓にそっくりなんだから。