「連れていくのに担ぐ必要あります!?」 そう、私は彼の肩に荷物のように担がれている。 そんな私の訴えに土方さんは面倒臭そうにため息を吐いた。 「ねぇけど、離したらトンズラすんだろ?」 ええ、しますとも。 心の中で呟くと、彼は再びため息を吐く。 「だから、担いだ」 「私、荷物じゃないんですけど。それに……」 「それに?」 「回してる腕の場所が……」 顔が熱くなるのが自分でも分かった。