「え?」 「浮かない顔をしてる。何かあったのか?」 鋭いな、この人。 でも、さっきのことも私が考えていることも言うわけにはいかない。 「何でもないですよ」 首を横に振って何事も無かったように作り笑いを浮かべる。 「……なら良いんだが。そうだ、お前、今から何かすることあるか?」 「いえ、特には」 「なら、少し寝るから四半刻で起こしてくれ」 え、四半刻ってどれくらい?