「答えてくれねぇかな?てめぇは誰の女に何してやがんだ?」 頭上から聞こえるのはさっきと同じドスのきいた声。 顔をあげてみると、そこにいた人物に言葉を失う。 私を抱き留めてくれたのは歴史上の人物……。 幕末の京を取り締まる人斬り集団、新選組。 そんな彼らを鉄の掟で纏めあげていた鬼の副長。 「言えねぇなら言ってやる。てめぇは俺の女に手を出した。この新選組副長、土方歳三の女にな」 ──その人だった。