すると、陽希はなんだか照れくさそうに顔を逸らした。




「……あのさぁ、さっきの聞こえてた」



「えっ、やっぱり?」



「途中からだったけどな」




やっぱり聞かれてたのか……!


まあ、聞かれて困るようなことは話してないけどね。




「俺の言いたいこと代弁してくれて、嬉しかった。サンキューな」



「ううん」




優希くんが亡くなって、陽希はきっと、優希くんの分の明るさを持つようになったんだよね。



陽希の優しさと、優希くんの明るさ。



どちらも持ち合わせるようになった。



でもそれは決して無理してたわけじゃなくて、自ら望んだこと。



写真に浮かぶ、みんなの心からの笑顔。固い絆。



それを作り出してくれたのは、紛れもなく陽希なんだ。



あたし、本当に素敵な人と出会ったなぁ────。







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