「戸崎柊 左大腿部肉離れ 全治三週間」 その知らせに言葉が出なかった。 あたしのせいだ。 あたしのせいで戸崎は…… 悔しかった。 涙を流しながら拳を握りしめた。 戸崎からの着信があった。 その声を聞いて、生きていることを確かめたかった。 あるいは大丈夫だよと慰めたかった。 だけど…… 電話に出ることが出来なかった。