『誰にも言うなよ?』



「……っ」

「話したいことあれば全部話せばいーよ。俺は困らないから」


『誰にも言うなよ?』


あんなこと、言ったクセに。


ボーダーライン……


超えたくないクセに。


「良識あるオトナでいたいんじゃないんですか」

「いられなくしてるのはお前だろ?」


先生の言葉は信じられるけど信じられない。


「ほら、行くぞ。もたもたしてると間に合わねぇ」


大きな手を伸ばされ

迷わずその手を、掴んだ。


「……なんでアンタはいつもピンチになったら現れるの」

「さぁな」

「資料室に閉じ込められたわたしを運んだの先生でしょ」

「さて。なんのことだか」

「とぼけないでよ」

「あんなところでバカみたいに口あけて眠ってるお前がワルイ」

「……やっぱり先生じゃん。サイアク。寝顔見られた」

「可愛かったけどな?」

「……!!?」

「劇のあと」

「……?」

「一緒にまわるか」

「え、」

「嫌なら帰ろうかな」

「まわる……!!!」





Fin.