「……遅いよ、もう」

「はぁ?」

「気力残ってない。それに、どうあがいてもこの学校からクズはいなくならないって思い知って。本当にどうでもよくなってきたし」

「うるさいメンヘラ野郎……!!」


わたしの言葉に、千夏がギョッとする。


「折れたならもう一度くっつけろ。なんならわたしがくっつけてやる。まだまだあがきなさいよ。胡散臭いアンタより、開き直った腹黒生徒会長の方が人の心を動かせるに決まってる」

「……そうかな」

「甘いマスクなんて脱いで本領発揮してみなって。しっぽ巻いて逃げるとか一番ダサいっつーの」


止まらない。


この男に言いたいことが溢れすぎて

言葉が全然止まらない……。


「ははは」


突然笑顔になる会長。


……ぶっ壊れたか?


「本当に君は口が悪いね?」

「ありがとうございます」

「褒めてないよ」

「知っていますが」

「また塞ぎたくなったよ」

「そういうこと……ここで言わないほうがいいですよ」


もれなく雅人とレオから殺意を向けられるので。


「やっぱり僕しかいないよね」


――!?


「この学校のトップは」

「……勢いが戻ってきたみたいですね」

「これまで通り。クズには制裁を与えよう」


なにしてきたか詳しくは知らないが

これからは、穏便に願いたい。


「それから」

「……?」