「ありがとう千夏。だけど僕は、生徒会だけでなく学校も辞めるよ。責任とらなきゃ……」

「責任とりたいなら働きやがれ!!」


わたしの声で、会長と千夏が顔をあげる。


「心が折れた? 知るか。そんな豆腐メンタルなら最初から生徒代表に立候補なんてするな」

「……言うねぇ」

「アンタは一人じゃないでしょ?」

「!」

「周り見てみなさいよ。副会長も、千夏も。アンタの上辺だけが好きで……綺麗なところが好きでついてきたわけじゃないんでしょ?」

「それは……」

「千夏に引き止めてもらってなにも感じないの? 副会長だってねぇ。アンタの犬にはなりたくないけど相棒でいることに誇りを持ってるんだよ。尊敬してるんだよ?」


「……あのときの話はオフレコにしてくれよ木乃。ハズい」と、副会長が苦笑いする。


頬をおさえているレオが雅人に「ねえ。“あのとき”って意味深だよね。いつの間にモトコと副会長仲良くなったの? 泣きそう」と言って「オマエ黙ってろ」とツッコまれた。


「……っていうか。わたし、会長に謝らなきゃいけないです」

「え?」

「上辺だけの生徒会なんて言ってごめんなさい」

「……!」

「ちゃんといましたね。会長に、ついてきてくれる人」


あなたには、人がついてくる。