「大丈夫ですかっ……」


青ざめた顔をして千夏が会長に駆け寄る。

もしかして千夏は……。


会長が、好きなのかな。


「僕のことなんて放っておけばいいのに」

「放っておけません……!」

「バカだね。今の僕についても君の立場は良くならないよ?」

「立場とか……関係ないです」


ポケットからハンカチを取り出し、会長に差し出す千夏。


「私は、クラスメイトを守ることもできない弱虫だった」


エリカからわたしがイジメられていたときのことを言っているの……?


「そんな私に生徒会に入ろうと勧誘してくれたのは会長でした。ここでしかできない経験をさせてもらいました。これからも会長と生徒会の仕事したいです」