「あれぇ? キミ……なにしにきたの?」
「千夏……!」
倉田千夏がやってきた。
先生との写真を拡散されて以来、気まずいままだ。
またなにかされるのかと警戒したのだが
千夏は、なぜか思いつめた表情をしている。
「……助けてくれないかな」
――は?
千夏が助けを求めてくるなんて……。
「なにがあったか知らねぇけど虫が良すぎるんじゃねぇか?」
千夏のSOSをバッサリ切ったのは、雅人だった。
「アンタが素子を傷つけたこと。俺らが許したとでも?」
「っ、」
なにも言い返せない様子の、千夏。
「そうだよねー。こっちは骨折ってまで助けてあげたのに恩を仇で返されたんだから。頼み事してくる前にすることあるんじゃない?」
「……ごめんなさい」
素直に謝る千夏。
「なにがー?」
「木乃さんの写真……一斉送信して」
「ほんとに悪いと思ってんの? 口だけ謝っても意味ないよね」
問答無用で千夏を責めるレオ。
「……思ってる。クラスをまとめてくれてる木乃さんに対して、酷いこと、したと思ってる」


