『誰にも言うなよ?』



「どう考えても黒だ」


3時間ほどたった頃、観覧車に乗り込んだ2人を見てそう確信した。


「では、木乃。どうしてそう思うかのレポートを提出してみせろ」


なんでいきなり先生モードなの?


「……はい、先生。2人は手を繋いでいました」

「ああ。そうだな」


それに、その前から肩を寄せて歩いていましたし。

見つめ合いすぎです……。


あれはもう、認めざるを得ない。

ただならぬ関係である、と。


「あと、ひとつ気づいたんですが」

「どうした」

「旦那さんの薬指には指輪がはめられていません。彼女から『外して』と催促されたのではないでしょうか」

「あり得るな」

「それらの写真は撮れましたか?」

「バッチリおさめたさ」

「なら……決定的証拠ゲットですね!」

「まだまだ。これからだ」


(……?)


手を繋いで。

指輪を外して。

遊園地デートしてる写真だけじゃ、証拠として弱いのだろうか。


「お前そろそろ事務所戻ってろ」

「は?」

「あとは、一人でいけるから」

「なに言ってるんですか。乗りかかった船です。とことん付き合いますよ?」