「レオが……?」
「うん」
アイツ、ただ女の子にチヤホヤされたりゲスい話で盛り上がっていたわけじゃなかったんだね……。
早川さんと2人きりになって
気まずかったのは最初だけで――。
「スカート2回折るくらいじゃ校則違反にならないから。やってみなよ」
「……ほんとに?」
「てか、肌のお手入れなにつかってるの?」
「水道水」
「だけ?」
「うん。あらってタオルでふいて終わり」
「それでそんなにキレイなの!?」
「は?」
「不公平〜。私、化粧水と乳液と保湿クリームつかってもそんなに赤ちゃん肌にならないのに……」
赤ちゃん肌!?
「ニキビもないし、いいなぁ」
「早川さんもないでしょ」
「隠してるの……!」
「そうなの?」
「モトコっちは、まつ毛も超長いし」
「早川さんの方が長いけど……」
「これはマツエクだからねぇ」
「マツ……エク?」
会話をどう繋げるか悩む必要なんてないくらい、女子トークが続いた。


