はぁぁあ!?


「いっ……意味がわかりません」

「素子だから、モト公」


いや、あの。

かの有名な忠犬ハチ公をもじってつけられたあだ名だって原理なら、わかります。


そこじゃなくって。

なんでわたしが先生の犬なんですか。


「いいよな? モト公。ウケる」

「ウケてどうするんですか……!!」

「ごめんごめん。でもほら、なんか、可愛くねぇか?」

「どこが……」

「ちょっと、モト冬樹みたいだな」

「誰ですかそれ」

「そっか……イマドキの子は、モト冬樹知らないか……」


もう、なんなんですか!?


「わたしは、忠犬になんてなる気ないですから」

「知ってる」

「…………」


だったら言わないで下さい。


「お前、ほんと面白いな」

「なにがですか」

「表情ころころ変わる」

「誰のせいで……、」


「よし。じゃあ、俺と組もうか」


……え……?


「俺と組んで、こんなことしたやつらに報復しよう」